アウトドアは、家族や友達と自然を満喫できる楽しいひととき。でも、アウトドアでは、「虫刺され」や「かぶれ」に注意しなければなりません。キャンプやバーベキュー、昆虫採集、ハイキングなどで山や川に行くときは、かゆみの原因を寄せ付けない工夫と、もしものときのための準備をしておくようにしましょう。
アウトドアで、かゆみの原因となるものは虫や植物などいろいろあります。ここでは、アウトドアでよくある原因と、その症状で代表的な例をご紹介します。
ブユと蚊
足を刺される、ということが多いブユ。刺された瞬間はあまり何も感じないことが多いようです。刺されたことに気がつかずに、半日ほどしてから激しいかゆみを伴って皮膚が赤く腫れます。炎症部分が熱を持つこともあり、その症状は数日間続くことが多いようです。
蚊に刺された場合は、刺された直後からかゆみを伴って皮膚が赤く腫れます。ブユに比べて、かゆみ、赤みといった症状は長引きません。
すぐに、刺された部分を冷やし、虫刺され用の外用薬などを塗りましょう。
チャドクガの幼虫
チャドクガの幼虫は、いわゆる毛虫の一種で、毛は毒針になっています(毒針毛)。刺された直後からかゆみを伴って皮膚は赤く腫れます。翌日には激しいかゆみと赤いブツブツ(丘疹)が多発します。
毒針毛に触れたら、すぐにセロハンテープなどで皮膚についた毒針毛を取り除きましょう。そして、刺された付近を石鹸と流水で洗い流し、患部を冷やします。さらに、虫刺され用の外用薬などを塗ります。
ムカデ
ムカデに刺されると、刺された直後に激しい痛みを感じて皮膚が赤く腫れます。腫れ、痛み、かゆみといった症状は、悪化して数日続く場合もあります。
すぐに傷口から毒を押し出してください。傷口は流水で洗い流し、患部を冷やします。さらに、虫刺され用の外用薬などを塗ります。
ウルシ
ウルシはかぶれを引き起こしやすいことはよく知られていますが、山の中では意外と見分けられないもの。ウルシに触れたことに気がつかないことが多く、接触後1日ぐらいたってから激しいかゆみを伴って皮膚が赤く腫れてきます。
気づいた時点でこすらずに流水でよく洗い流し、患部を冷やしましょう。手で患部やその周辺に触れると、かぶれの原因成分(乳液状)がついてしまうので、手も洗いましょう。ウルシかぶれの症状は悪化することが多いので、早い段階で皮膚科専門のお医者さんを受診することをおすすめします。
かゆみの原因を寄せつけない工夫をしましょう
救急セットなど、もしものときのための準備をしておきましょう
(使うときはタオルなどでくるむようにしましょう)
クラゲに刺されたら、海から上がって動き回らないようにしましょう。動き回ると、毒が回りやすくなります。刺された部分は素手で触らないようにして、海水で洗い流します(水道水は使わない)。クラゲの触手には刺胞毒があり、水で洗うと刺胞を刺激して毒が発射されます。その後、タオルや手袋で手を保護しながら取り除きましょう。
※原因となるクラゲの種類によっても対処法が異なります。ここではその一例を紹介しています。