症状
わずかに盛り上がった円形、あるいは楕円形のはっきりした
紅斑(こうはん)が体のあちこちにでき、表面には厚い銀白色のふけのような
鱗屑(りんせつ)がつきます。
発症しやすいのは、肘(ひじ)や膝頭(ひざがしら)、頭部、腰や臀部(おしり)などこすれやすい部分や日光があたらない部分です。ときには全身に
膿疱(のうほう)ができて、熱が出たり、関節炎を伴うことがあります。
また、症状のない部分を引っ掻いていると、その部分に皮疹が出てくる現象(ケブネル現象)がみられます。
原因
遺伝的素因に環境因子が加わってできるとされ、肥満、糖尿病、高脂血症などに合併するケースが多くみられます。
治療
ステロイド外用薬や
活性型ビタミンD軟膏を塗る外用療法が行われます。紫外線に対する感受性を高める薬をあらかじめ患部に適用してから、長波長の紫外線を照射する
光線療法(PUVA療法)も有効です。場合によっては、短波長紫外線(UVB)を照射することもあります。重症例では、細胞の増殖をコントロールするビタミンA誘導体や
免疫抑制薬、PDE4阻害薬を内服する場合もあります。最近では、バイオロジックス(生物製剤)の注射剤も使用されるようになりました。
かゆみを伴う場合には、皮膚を掻くことによるケブネル現象を防ぐために、
抗ヒスタミン薬などを内服します。
【専門医からのひとことアドバイス】
乾癬の治療は日々進歩しており、治療法の選択の幅が広がってきました。
あなたに合った治療法を皮膚科専門のお医者さんと一緒に探していきましょう。