KW-6002(イストラデフィリン)の北米におけるライセンス契約の終了について
協和発酵キリン株式会社(東京都千代田区 代表取締役社長:松田 譲、以下「協和発酵キリン」)は、2011年6月2日にヴァレアント・ファーマシューティカル・インターナショナル注1の子会社ヴァレアント・インターナショナル(バルバドス)SRL(以下「ヴァレアント社」)とのKW-6002注2(一般名:イストラデフィリン)の北米におけるライセンス契約を終了しましたので、お知らせいたします。
経緯および内容
- 協和発酵キリンは、2010年6月3日にパーキンソン病注3を対象として開発中のKW-6002の北米での商業化権利をヴァレアント社(旧バイオベール社)にライセンスしていました。
- 今回のライセンス契約終了は、2010年9月にヴァレアント社が旧バイオベール社と合併し、新たなR&Dモデルを導入したことによるヴァレアント社の判断です。
- このライセンス契約の終了によって、北米のすべての権利が協和発酵キリンに返還されます。
- 注1.ヴァレアント・ファーマシューティカル・インターナショナル(Valeant Pharmaceuticals International, Inc.)
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設立 | 1970年 |
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所在地 | カナダ オンタリオ州 |
CEO | ミハエル・ピアソン(J. Michael Pearson) |
従業員数 | 約4300人 |
事業内容 | ヴァレアント社は神経領域、皮膚領域、ブランドジェネリック品を中心に開発、製造、販売を行うマルチナショナルなスペシャリティファーマです。NYSE、TSXに上場しています。 |
URL | http://www.valeant.com |
- 注2.KW-6002(イストラデフィリン(Istradefylline))
KW-6002は、アデノシンA2A受容体の働きに拮抗するという新規な作用機序を有します。 海外臨床試験を通じ、レボドパ製剤またはレボドパ製剤と他の抗パーキンソン剤を併用して治療中で、運動合併症の一つであるウェアリング・オフ現象を有するパーキンソン病患者さんを対象に有効性および安全性について評価・検証し、2007年4月にFDAに新薬承認申請を行いました。その後、2008年2月25日(米国時間)、FDAから審査状況の通知(アクションレター)を受領しました。国内では、第3相臨床試験を終了し1日平均オフ時間が、プラセボ群に比べ統計学的に有意な減少を認めました。また、安全性においては忍容性が確認されました。 - 注3.パーキンソン病
パーキンソン病は、動作遅延、硬直、振戦や姿勢の不安定などの動作症状を特徴とする進行性の神経変性疾患です。原因は中脳の黒質線条体という部分の進行性変性で、脳内でドパミンという物質の不足が起こります。日本の患者数は、約15万人程度です。