Aplastic Anemia 再生不良性貧血(AA)ナビ

協和キリン
監修:

埼玉医科大学 名誉教授
埼玉医科大学総合医療センター 血液内科 客員教授 木崎 昌弘 先生

監修:埼玉医科大学 名誉教授
埼玉医科大学総合医療センター
血液内科 客員教授 木崎 昌弘 先生

再生不良性貧血(AA)の診断と検査

診断基準は?

〈再生不良性貧血の診断基準〉

再生不良性
貧血を疑う

(1)臨床所見
貧血、出血傾向、ときに発熱の症状を認めること

(2)赤血球、好中球、血小板のうち2種類以上の血球が減少していること

発熱 貧血 点状出血
[再生不良性貧血が疑われる血液検査の基準値]
血球の種類 基準値
赤血球(ヘモグロビン濃度) 10.0g/dL未満
好中球 1,500/μL未満
血小板 100,000/μL未満
他の疾患を
除外

(3)血球減少の原因となる病気が他にないことを確認

診断を確実に
するための
検査を行う

(4)臨床的な症状や血液検査、骨髄検査、MRI検査などを行った後、これらの検査結果を総合的に判断し、最終的な診断を行います。

再生不良性貧血と診断

難病情報センターホームページ(2023年10月現在)から引用

どのような検査をするの?

再生不良性貧血の検査法には、次のようなものがあります。

〔血液検査〕

赤血球、白血球、血小板の数を調べます。2種類以上の血球が減少しているときに再生不良性貧血を疑い、骨髄検査やMRI検査に進みます。

〔骨髄検査〕

骨髄の状態を調べ、他の血球減少を起こす病気でないことを確認します。
骨髄液を採取する「骨髄穿刺(こつずいせんし)」と骨髄組織を採取する「骨髄生検(こつずいせいけん)」があります。
採取した骨髄液や骨髄組織を用いて、細胞の数や形態、細胞密度、遺伝子などを調べます。

主な穿刺部位は、上後腸骨稜、上前腸骨稜などです。

〔MRI検査〕

MRIにより画像を撮影し、より広範囲での骨髄状態を調べます。

〔その他の検査〕

血液生化学検査、免疫学的検査などの検査を行います。

MRIイラスト

厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患政策研究事業
特発性造血障害に関する調査研究班
研究代表者 三谷絹子 再生不良性貧血診療の参照ガイド 
令和4年度改訂版

CC-00170
2023年11月