再生不良性貧血ってどんな病気?
血球(赤血球、白血球、血小板)は骨髄で完成すると血液中に放出されます。健康な人では造血幹細胞※からこれら3種類の血球が絶えずつくり続けられて、壊れた血球分を毎日補っています。再生不良性貧血ではその造血幹細胞が何らかの原因で傷害されるため、これらの血球が減少してしまいます。
※骨髄中にある赤血球、白血球、血小板の元となる細胞
〈血球がつくられる流れ〉

〈血球の種類と働き〉
血球の種類 | 主な働き |
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赤血球 | 肺で取り込んだ酸素を体のすみずみまで運びます。 |
白血球(好中球*) | 体内に侵入してきた異物(細菌やウイルスなど)を除去し、感染症から守ります。 |
血小板 | 出血に際し、血液を固め止血する働きがあります。 |
*好中球…白血球の一種。末梢血中の白血球の中で最も数が多く、白血球の4~6割を占めます。
日本では、年間約1,000人が発症し、有病率は8.3(/100万人・年)と報告されています†。国の定める「指定難病」の一つです。
【参考】 難病情報センターホームページ(2024年12月17日現在)
†: 重症再生不良性貧血の罹患率の推計―臨床調査個人票の解析―. 厚生労働省科学研究費補助金 難治性疾患政策研究事業 特発性造血障害に関する調査研究 平成28年度総括・分担研究報告書. 2017: 50-54