抗体医薬品の特徴
高い治療効果と副作用の軽減に期待
これまで一般的に使われてきた医薬品は、化学合成によって製造された低分子医薬品で、狙った標的以外にも作用して副作用を引き起こすことがしばしばありました。
これに対して抗体医薬品は、遺伝子工学により微生物や動物細胞を培養することで得られる高分子のバイオ医薬品です。特異性が高いため薬剤の標的が明確になり、少ない副作用でより高い治療効果を期待することができます。
抗体医薬品のメリット
標的が明確なため、がんや難病などへの高い治療効果と少ない副作用が期待できる
標的に対して高い特異性があるため、がん細胞などにピンポイントで作用し、高い効果をあげながらも副作用の軽減が期待できます。
投与回数が少なくてすむ
血液中に置ける半減期が長いため、1回の投与で長時間効果を発揮します。
抗体医薬品 | 低分子医薬品 | |
---|---|---|
分子量 | 非常に大きい | 小さい |
剤形 | 主に注射剤 | 主に錠剤 |
製造方法 | 主に細胞から生産 | 主に化学合成 |
一回の投与で期待できる持続効果 | 長い | 短い |
抗体医薬品と低分子医薬品の分子量の違い*
抗体医薬品の分子量は、低分子医薬品の約200倍。重さで例えると、クジラとマグロほどの違いがあります。
分子量の大きさは、効果の持続性などとも関わりがあります。