食事
血糖値が気になる方は
たんぱく質や
食物繊維が多い朝食がおすすめ!
忙しくて食べる時間がないと、ついつい朝食を抜いてしまっていませんか?
朝食を抜くと、前日の夕食から何も食べない時間が多くなるため、エネルギーを体に蓄えようとする結果、太りやすくなると考えられています。また、朝食を食べない人は、食べている人に比べて2型糖尿病の発症リスクが高いことが報告されています1)。
血糖値が気になる方は、血糖値の上昇を緩やかにするたんぱく質や食物繊維をプラスした朝食を毎日とりましょう。
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- 朝食を抜いてしまう方は、まずは毎日朝食を食べることから始めてみましょう。
- 朝食の時間が遅めの方は、少しずつ早い時間に変えてみましょう。朝食を早い時間に食べる方が、空腹時血糖値が低くなることが報告されています2)。
朝食に積極的に取り入れたいたんぱく質
たんぱく質をプラスして、バランスの良い朝食を心がけましょう。
卵
豆製品(納豆、豆腐、味噌、きなこ、豆乳 など)
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魚や肉(ハム、焼き魚、ツナ缶 など)
乳製品(牛乳、無糖のヨーグルト、チーズ など)
- コンビニエンスストアで買うなら…
- ゆで卵
- サラダチキン、魚肉ソーセージ
- 乳製品(牛乳、無糖のヨーグルト、チーズ)
- 鶏ささみや豚しゃぶ、豆腐がトッピングされたサラダ
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主食の工夫
主食を食物繊維が多いものに変えると、血糖値の上昇が緩やかになります。
- 白米にもち麦や玄米を混ぜたご飯
- 野菜入りのおかゆ
- 全粒粉やライ麦の入ったパン
日本人の食物繊維摂取量は、減少傾向にあるといわれています。
1日あたりプラス3~4gを目標に、毎日の食事で積極的に摂りましょう。
この他にも、豆類、野菜、果物、きのこ、海藻などに食物繊維が多く含まれています3)。
1食あたり摂取する量の中に
食物繊維が2~3g含まれている食品
しらたき、さつまいも、切り干し大根、かぼちゃ、ごぼう、たけのこ、ブロッコリー、モロヘイヤ、糸引き納豆、いんげん豆、あずき、おから、しいたけ、ひじき など
果物は血糖値が上がりやすい?
朝に果物を食べたいけれど、血糖値がちょっと心配… という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
果物に含まれる食物繊維は、消化管での糖質の吸収を遅らせて急激な血糖値の上昇を抑える作用や、コレステロールの吸収抑制の作用があると考えられています4)。
血糖値の上昇の程度を示す指標であるグリセミックインデックス(GI)*でも、果物の多くは「食後血糖値を上げにくい食品」に分類されています5)。
果物には糖分も含まれており、過剰に摂取すると中性脂肪の増加や肥満を招くおそれがあります。食べ過ぎに注意しながら、バランスの良い食事にプラスして毎日摂るようにしましょう。
果物といっても、糖分が高いシロップが入った缶詰や食物繊維が少ない果汁100%ジュースには、血糖値の上昇を抑える作用は期待できませんので、生の果物がおすすめです。
*:ブドウ糖を100とした時の血糖値の上昇の程度を示す指標
※糖尿病の方の食事については、主治医にご相談ください。
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- 1)Toyokuni E, et al. J Diabetes Investig. 2024; 15(8): 1017-1025.
- 2)Ali M, et al. Nutrients. 2023; 15(3): 729.
- 3)厚生労働省, e-ヘルスネット(食物繊維の必要性と健康)https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-001.html(2024年11月閲覧)
- 4)厚生労働省, e-ヘルスネット(果物)https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-01-003.html(2024年11月閲覧)
- 5)中央果実協会. FACT BOOK 果物と健康 六訂版(平成30年3月)