慢性腎臓病(CKD)って?
慢性腎臓病(CKD)とは慢性に経過するすべての腎臓病を指します。
あまり耳にしないかもしれませんが、実はCKDの患者さんは約1,480万人(20歳以上の約7人に1人)いる*と推計され、新たな国民病ともいわれています。
慢性腎臓病(CKD)はメタボリックシンドロームとの関連が深く、誰でもかかる可能性があります。 腎臓は体を正常な状態に保つ重要な役割を担っているため、慢性腎臓病(CKD)によって腎臓の機能が低下し続けることで、さまざまなリスクが発生します。
*一般社団法人 日本腎臓学会 編. エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2023, 東京医学社より作成
CKDの初期症状
慢性腎臓病(CKD)は初期には自覚症状がほとんどありません。
それが、慢性腎臓病(CKD)の怖いところで、患者を増加させている原因でもあります。
CKDは早期では治療で回復します。しかし腎臓は一度あるレベルまで悪くなってしまうと、自然に治ることはありません。
放っておくと、どんどん進行して、透析療法や腎臓移植を行わなければいけなくなる可能性があります。
CKDが進行するに
つれ現れる症状
慢性腎臓病(CKD)が進行すると、夜間尿、むくみ、貧血、倦怠感、息切れなどの症状が現れてきます。
これらの症状が自覚されるときは、すでに慢性腎臓病(CKD)がかなり進行している場合が多いといわれています。つまり、体調の変化に気をつけているだけでは早期発見は難しいといえます。
CKDを早く
見つけるためには
定期的に健康診断を受け、尿や血圧の検査をすることが早期発見につながります。
特に尿たんぱく陽性の方は要注意ですので、病院でくわしい検査を受けるようにしましょう。
-
- 尿たんぱく
- 腎臓に障害があると血液中のたんぱく質が尿に漏れ出します。
尿中のたんぱく量を測定することで、腎臓の状態を検査します。
- 血清クレアチニン(値)
- 血清クレアチニンとは、血液中にある老廃物の一種です。本来であれば尿へ排出されますが、腎臓の働きが悪くなると、尿中に排出されずに血液中に溜まっていきます。そのため血清クレアチニン値が高いということは腎臓の濾過や排泄がうまくいっていないと判断できます。
この血液検査の結果項目にある「血清クレアチニン」の値と年齢、性別で簡単に腎臓の働きをしらべることもできます。