製造技術自分のキャリアが
様々な場所で活かせる環境

財満 泰弘ザイマ ヤスヒロ
生産本部 宇部工場製造部製造技術課 マネージャー
2021年4月入社

入社までのプロフィールを教えてください

学生時代、薬学部から大学院に進んだ私は、製剤設計の研究に打ち込んでいました。その学びが活かせる就職先として大手製薬会社を選び、製造工場で生産技術、その後、製剤研究所で新製品開発のスキルを磨きました。しかし、その会社の製品は国内向けで、グローバル展開を行っていませんでした。私は10年にわたり製造工程のスケールアップや新製品製造に携わりつつも、どうしても世界を視野に入れた仕事に挑戦したいと思ったのが、転職の理由です。
転職先も大手製薬会社でした。そこでは製剤の応用研究や新製品開発に取り組む一方、アメリカやEU向けの申請書作成に携わり、さらにはアメリカ、イギリス、中国で製造ラインの立ち上げに関わるなど、まさに世界規模のフィールドが広がっていました。自分が中心となり、新製品を2ブランド上市(市場に出す)するなど、充実した時間が過ごせたように思います。
しかし長い時間を経て生活環境も変化し、家族と共に新たな生活スタイルを組み立てることになりました。それが、協和キリンと出会うきっかけでした。

入社のきっかけと、入社後に感じたギャップとは?

実家のある広島県近郊に戻るため、私は単身赴任で中国地方の製薬会社へ転職することを決意しました。山口県と広島県を視野に情報を探っているとき、宇部に大型の製薬工場を有する協和キリンの存在を知りました。
応募のきっかけとなったのは、協和キリンが新薬の開発に積極的でありグローバル展開も推進していることでした。私のこれまでのキャリアとシンクロしている部分が多く、ここなら自分の経験が活きるのではないかと直感しました。
入社して感じた良い面でのギャップは、高度なセキュリティを保ちつつも外部リソースをふんだんに活用できる最新設備が整っていることでした。前の会社はセキュリティが厳しく外部とのアクセスは一切できなかったので、入社後の環境に感銘を受けたのを覚えています。
一方で、独自のものを生み出そうという企業文化が根付いているのが、協和キリンの特徴でもあります。もちろんオリジナリティの高さは大切な要素ですが、全てに独自性を求めるのではなく、業界標準との住み分けを図ることでより合理的な製品開発が行えると思いました。この点は私から提案し、今は改善方向に向かっています。

現在の業務内容と、やりがいを教えてください

現在私がマネージャーの立場で全体を管理している業務は、ふたつあります。ひとつが「新製品の製造プロセスの開発」、もうひとつが「既存製品で問題が生じた場合の工程改良」ですね。このふたつは私が長年取り組んできた業務とも一致するので、自信を持ってオペレーションを行っています。
実はこれらとは別に、私は社内業務のDX化にも取り組んでいます。私は前職で、ウェアラブル端末による病気予知といったデジタルメディスンの開発にも5年ほど携わっていました。そのときに身につけたプログラミングの知識を活かし、まず工場でのDX化を目指しているところです。
たとえば工場には数多くのデータが格納されており、これまでデータ解析を行う場合はデータベースから必要なものを抽出し、Excelを用いて1ヶ月くらいかけて取り組んでいました。そこで私はPythonやR言語を用いた解析ツールをPCに組み込み、1ヶ月の作業を10秒で完了できるような仕組みを構築。今では以前とは比べものにならないくらい迅速にデータ解析が行えるようになりました。このように自分のキャリアが様々な場所で活かせることに、大きなやりがいを感じています。

協和キリンで働く魅力とは?

真面目な人が多く、何に取り組むにしても誰もが前向きに協力し合っているところですね。これは働く上で、大きな原動力になっていると感じています。
現在私は製造技術課のマネージャーとして5名のメンバーを率いていますが、私は就任時に皆と話し合ったのち、「世界レベルの製造技術課を目指そう」とテーマを定めました。もちろんそのためには、私がそれまでに身につけた知識や経験をできる限り伝えていくことを約束し、周りも意欲的に吸収してくれています。最近ではあちこちから「世界一を目指そう」という意気込みを感じることができ、勢いのあるチームになっていることを嬉しく思っています。
協和キリンはすべて出来上がっている会社ではなく、新たな分野に投資することで成長していく、そんなポテンシャルを擁しているのも大きな魅力です。たとえば工場でのDX化においては、私はデータ解析以外にも「AIとプログラミング言語を用いた不良品分別システム」にもトライしています。これまで人の手で行っていた錠剤の加工後検査を無人化する試みですが、当初はなかなか高い精度が出ませんでした。通常ならばそのまま内部で継続するか中止になるところですが、協和キリンではすぐに提携しているシステム会社へ協力を仰ぐことができ、改良を重ねて今ではかなり高い精度が出るようになりました。現在、試行段階であるこのシステムの実用化に向けて取り組んでいます。
こうしたベンチャー並みのスピード感にも、協和キリンらしさを感じています。

職場環境の魅力とは?

宇部工場は最寄駅から徒歩3分の場所に位置し、周りにはスーパーもあり、生活することに不便は感じません。瀬戸内海がすぐ近くという立地も気に入っています。 社風の面では、互いを尊重し合えるところでしょうか。転職者の中には異業種から移ってくる方もおり、そうした方には私も講師のひとりとして製薬に関するゼミを週1回のペースで開催しています。最近ではプログラミングを学びたいという方も多く、私が講師を務め勉強会を開いています。
「楽しくなければ仕事ではない」というのが私の考えなので、メンバーには自身の生活スタイルも大切にするよう伝えています。在宅勤務でこなせる業務は自宅で行い、誕生日など家族サービスをしたい日はフレックス制度を活用してもらい、早めの帰宅を促しています。
私自身は平日は社宅、週末は広島の実家で過ごしていますが、月に2回は家族が住む名古屋へ帰省しています。協和キリンでは単身赴任者に対し月2回分の帰省費用を支給してくれるのでありがたいですし、おかげで家族との時間も楽しく過ごせています。

今後の目標について教えてください

自分が有するデジタルの知見を最大限に活用して、宇部工場を完全デジタル化し、無人で24時間365日稼働するスマートファクトリーにしていきたいですね。コロナ禍を経験した今、感染症リスクを軽減する視点からも、従業員がその場にいなくてもモノづくりを継続できる体制は非常に重要と考えています。私たち製薬メーカーの役割は、薬を必要とする患者様に安定して製品を供給することであり、その立ち位置からも工場の完全自動化は早急に取り組むべき課題だと考えています。
もちろん、工場の自動化には大がかりなRPA(Robotic Process Automation)も必要になってくるため、私は若手のメンバーにRPAをはじめとする様々なセミナーに参加してもらい、必要な知識を身につけてもらうようバックアップしています。協和キリンにはそうした新たな取り組みに対する寛容さがあり、未来に向けたトライアルが至るところで行われています。
これから入社される方には、今まで身につけたキャリアや経験を存分に活かせるフィールドがここにはたくさんありますと伝えたいですね。一緒に、協和キリンを成長させていきましょう。

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