品質保証医療従事者や
患者様の笑顔のために

幸山 誠コウヤマ マコト
品質本部 高崎品質ユニット品質保証部QAオペレーショングループ グループ長
2020年1月入社
  • 社員の部署・役職は取材当時のものです。

入社までのプロフィールを教えてください

大学院で衛生薬学を専攻し、卒業後は製薬メーカーに入社しました。配属先の研究開発課では、一人に任される業務範囲が広く、私は製品実現に関わる全てのプロセスに携わることができました。市場のニーズ発掘、新製品のアイデア立案、処方設計、分析方法の構築、先発品との同等性を証明する実験データの確保、さらにはPMDAとの承認申請のやり取りまで、在籍した12年間の経験は、私にとって貴重なものとなりました。
その会社はやがてジェネリック医薬品専門の上場メーカーの子会社となり、私も親会社へと異動し4年半在籍することとなりました。薬剤師の資格を有していたことから、医薬品製造管理の責任者としてQA部長職を任されたのですが、QAは企画段階から設計、分析、生産まで全工程の品質を保証していく幅広い知見が求められます。それだけに、前職で全ての製造プロセスに携わった経験が大きく役立ったことは言うまでもありません。
その後、さらなるステップアップを目指して業界情報を集めていたところ、「協和キリンがQAのリーダーを求めている」と連絡を受けたことが、転職のきっかけとなりました。

入社のきっかけと、入社後に感じたギャップとは?

協和キリンに惹かれたのは、先発医薬品メーカーであったことと、バイオ医薬品を世に送り出している会社だったからです。過去の技術をトレースするのではなく、今必要とされている医薬品を生み出していく技術力は、とても魅力的でした。実はバイオ分野は私にとって初めてのフィールドでしたが、不安に感じるよりも、まだ経験したことのないバイオという世界で、QAとしてのマネジメントスキルがどこまで活かせるか、自分の実力を試したいと思ったことも理由のひとつです。また、協和キリンがFDAなどの海外当局から承認を取得して世界中に医薬品を供給している点も興味深く、グローバルステージからどういった景色を見ることができるのか、想像しただけで気持ちが高ぶったことを覚えています。
私は入社するまで、グローバル展開を行っている協和キリンは既に成熟した企業だろうと思い込んでいましたが、実はまだまだ発展の余地がある企業。もっと良いやり方ができないか、もっと効率的なシステムは作れないか。ベンチャーのように常に数歩先を目指す風土から勢いを感じられたのは、良い意味でのギャップでしたね。

現在の業務内容と、やりがいを教えてください

QAオペレーショングループのミッションは、プロダクトのクオリティをオーバーサイト(第三者の目線でチェックし、問題ないことを確認)することです。いわゆる製品の総合的な品質保証ですね。私はそのグループ長として30名のメンバーを率い、製品の最終的な出荷判定となる品質保証を行っています。
製造の過程をチェックするのは製造部や品質管理部の役割ですが、QAは企画や製品設計から分析や試験法、生産ライン、パッケージングに至る全工程をトータルにチェックし、最終的に保証書をつける、出荷前の最後のゲートとしての役割を担っています。製造には手順書があり、各行程には製造記録があります。QAではそうしたデータを突き合わせ、この段階ではこういう方法で作りましたという記録を精査し、正しい方法で作られたことを保証していきます。ときにはひとつの製品につきデータが1,000ページに及ぶこともあり、QAオペレーショングループでは複数のメンバーでチームを組み、数週間から1ヶ月をかけて品質保証を行っていきます。
医薬品には製造計画があり、製造期間と出荷日が定められています。もし出荷が遅れると医薬品が欠品する事態が生じ、患者様にご迷惑をおかけしてしまいます。当然、不具合のある医薬品を出荷することは断じて許されません。そこで私たちのグループでは、メンバー全員が互いにフォローしてスキルを高め合い、製品情報を共有しています。時間が限られたミッションには相応の人数をかけて対応することで、QA業務のクオリティに影響が出ないよう、万全の体制で臨んでいます。
協和キリンでは定期的に様々な部門との交流会が開催されますが、その中でも営業チームが直接ユーザーに会えない私たちのために、ビデオレターや手紙でドクターや患者様からのメッセージを届けてくれます。「この薬のおかげで元気になりました」という声を聞くたびに、この仕事に誇りを感じる自分がいます。

職場環境の魅力とは?

群馬県には、利根川を中心にいくつもの有名な河川があります。私は渓流釣りが趣味なので、協和キリンに出会う前から、一度は群馬県で暮らしてみたいという願望がありました。転職を考える際、協和キリンに高崎工場があると知って心が躍ったのは言うまでもありません。そんな私の気持ちを家族も理解してくれ、転職時には協和キリンが用意してくれた駅近くの借り上げ社宅に、家族全員で転居しました。自然が豊かで災害が少ない環境を、家族も楽しんでいるようです。通勤には自家用車を使っており、片道15分ほどの距離を毎日行き来しています。
協和キリンの高崎エリアは広大で、私が勤務する工場棟やバイオ生産技術研究所棟などが整然と立ち並んでいます。ここで多くの医薬品が誕生し世界へ出荷され、その最終的な品質保証を自分たちが担っていることを思うと、改めて責任の大きさに気が引き締まります。

今後の目標について教えてください

QAオペレーショングループを成長させていくことが、グループ長としてのミッションです。チームで仕事をするからには全員野球でやろうというのが私のモットーであり、隣の人が何をやっているのかがわからなかったり、一部の人に業務負荷がかかってしまう環境にはしたくありません。気兼ねなく声を掛け合い、言いたいことは素直に言い合えるような良質なコミュニケーションによって、気持ち良く働ける雰囲気を大切にしています。
会社は人生の半分以上を過ごす場所です。互いを思いやり尊重する心を持ち、充実した設備の中で、命をつなぐ医薬品を作り、世界中の人々から感謝される。その対価として会社から評価され、さらに良い製品づくりに取り組んでいく。こうした好循環を経験するうち、一人ひとりが意識を高め、もっと大きな目標や夢を掲げるようになるでしょう。ひいてはそれが個やグループの成長につながっていくのだと思います。

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